タイメックスのトゥールビヨン?

機械式時計の基本メカニズムには振り子の原理が応用されていて、ゼンマイによる動力エネルギーが歯車からなる輪列を介して脱針調速機構により制御され、一定の時を刻みます。左右に往復運動を繰り返すテンプというパーツが振り子の変わりをしているのです。
時・分・秒や日付といった表示以外に、ストップウォッチ+積算機能などを備えた機械式時計のことをコンプリケーション(複雑時計)といい、そのコンプリケーションの象徴としてスイスの各高級時計メーカーが威信をかけて送り出しているのがトゥールビヨンです。高級メーカー品のトゥールビヨンの価格は、1000万円の大台を軽く超えてしまいます。
トゥールビヨンとは、規則正しく反復運動を繰り返す時計の心臓部であるテンプごとキャリッジ(籠)で包み込んで回転させてしまう機構のこと。重力干渉を分散させて、精度を高めるとされています。これを発明したアブラアン-ルイ・ブレゲというフランスの天才時計師は、天体の運行から着想を得て開発したともいわれています。
さて本題です。先ごろ、大変リーズナブルなカジュアルウォッチでおなじみのタイメックスの新作発表会が国内であり、展示された写真のモデルが話題になりました。
6時位置の窓からは、トゥールビヨンらしきメカニズムが見えていたからです。これまでにもトゥールビヨン風デザインというのはありましたが、それとは趣が異なり大変リアルな意匠、動きをしていました。で、上代価格は3万円台とか。果たして真相は……、